HOME > 住宅設計 >住まいの寸法
住まいの生活空間を決定する要素に、幅、奥行き、高さの基準寸法があります。
住まいの寸法(モジュール)は、工法によって違ってきます。
1、在来工法 尺貫法をmに換算表示(m寸法のものある。
2、輸入住宅 インチをmに換算表示(m寸法のものある。)
3、その他の工法 m寸法
大別すると、上記のようになりますが、今は尺貫法プランの一部にm寸法を取り入れて狭さを解消した方法や、m寸法プランの和室部を尺貫法にするなど、さまざまな手法がとられています。
尺貫法時代に比べ、日本人の体格は成長しています。今後ますますm寸法の家は多くなるでしょう。
しかし、図面をm寸法で表示しても、住まいの工事資材、建材、設備機器、家具・・・などは、
未だに尺貫法を基準寸法にして作られいるのが大半です。
そこには次の様な事態が考えられます。
1、現場での資材、材料のロス(産廃材の増加にもつながる)
2、材料のロスによるコストアップ
3、m寸法に尺貫法基準の設備機器、家具を設置すると半端な空間発生。
m寸法に対応する商品開発に力を入れるべきではないでしょうか。
私は尺貫法は否定しません。伝統的な和風住宅空間は尺貫法でないと生まれません。
輸入住宅のデザインは、建物構成部材の多くをインチ寸法の輸入品でまとめないと独特のデザインは生まれません。
輸入住宅のデザインをまね、m寸法で施工した建物はバランスが悪いです。
このように建物それぞれの様式は、長い生活基盤から生まれた基準寸法によって構成され、独特のデザインとなっています。
■ こだわり寸法
自分の住まいを造るのに、カタログや業者の標準寸法に合わせる必要は有りません。
自分の体型に合わせ寸法を注文しましょう。
1、収納部の寸法
押入れや、収納部の棚の高さは使い易さを優先に。
2、住宅設備機器の高さ
特にキッチンは毎日主婦の戦場です、作業しやすい高さにしましょう。
(吊り戸棚の高さも注意してください)
洗面化粧台の前に長時間いる人は、腰掛けた高さも考えて。
また、大人の高さにセットすると、子供の顔が・・・・
3、ホール、通路(廊下、階段)
生活動線が交差するホールや通路は、ゆとりを持った空間計画をしましょう。
4、入り口建具の高さ、幅
伝統的和風住宅では、入り口建具の高さは約6尺(1.8m)ですが最近は
和室でも2mにするのもあります。
私は、元力士の住まいの仕事をしたとき、「おしりが大きくて普通の便座では合わない」という注文を受け、メーカーに相談し当時一番大きなものを納めました。
あなたも自分の家族の「こだわり寸法」を見つけ、住まいに反映しましょう。
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