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住まい||住宅|不動産|予算

ネット設計コンペの弊害
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以前ブログの「建築家とのトラブル事例」にも書きましたが、ネット設計コンペでのトラブルが多いようです。
最近、私のところに3人のかたから、ネット設計コンペのクレーム相談が入っています。

詳細は伏せますが、同じように「予算オーバー」や、最終的に断ったが「設計料の請求」といった相談が中心です。

ネット設計コンペのシステムは、一般的には個人がコンペ運営サイトに登録し、コンペサイトの登録建築家に対して、自分の家の希望条件を出して、その物件に対し参加希望の建築家が設計を競い、自分で気に入った設計をした建築家に設計を依頼するシステムです。

コンペ主催サイトによって、システムはそれぞれ違うみたいです。
しかし、一般的にいえるのは、登録建築家には経験豊富な方もいますが、全体的に若い設計士、作品集を見ると全体的にデザイン勝負、住宅作品集も建築した写真が掲載されているのはいいほうで、模型、パース(透視図)、やデザイン図だけの建築家、本当に家を設計して建てた経験があるかどうかすら疑問です。

経験がなければ、実際の予算は当然把握できません。
住宅設計と言う言葉の中には間取りや外観のデザインだけでなく、構造設計、安全設計、設備設計、予算設計・・・など全ての住まいに対する要素が含まれます。

コンペ運営サイトはコンペを常に成立させるためにはかなりの数の登録建築家を必要とします。
一方、登録はしていても常時仕事のある建築家は、設計料も成約確率の低い個人住宅のコンペは割に合いません。

結果として、建築家登録に基準を設けず、学生や経験の少ない建築家、住宅以外の設計者もコンペに参加することになり、見栄えからデザインばかり優先され、住宅性能、建築法規、予算などをないがしろしたプランが混在します。

当然、設計コンペを申し込む方み判断する方は、住宅への知識が豊富なわけではありませんし、どうしてもデザインに目がいきがちです。
また、建築家はコンペを勝ち抜き指名されるには、個人対象なのでデザイン勝負となりがちです。

気に入った設計の建築家と設計契約をして、実施設計、完成後に地元の工務店で見積もり、しかし 大幅予算オーバー、これでは家が建てられない、建築家はそれなりの設計料はいただきたい、
といったトラブルが多いみたいです。

トラブルの多さに、運営サイトは図面チェックや概算見積などで対応しているようですが、結果的に作業コストがかかりサービス料金が高くなっています。

しかし、依然としてクレームが発生してるようでは、効果のほどは疑わしいです。

また、全国から多くの建築家を募集し、全国一律にコンペ住宅希望者を募集する、ネット上で有効な方法でしょうが、コンペ参加時点で、対象建物の現場の詳細な「住環境や気候風土」がわかるのでしょうか?
まさか指名されるかどうかわからないのに、自腹を切って遠方の現地調査などはしないですよね。

全て素人である施主側から提出される、書類のみの設計コンペとなっています。

それに、建築コストは地域によって異なりますから、どこまで建築地域の建築コストを把握しているのか疑問です。
主催者側も、現在の住宅に対するデザイン重視傾向や、建築家に頼みたいがどのようにしたら良いかわからない、いろいろな建築家の作品を見たい、といった声に目を付けて建築家を利用した営利目的のものと思われます。

私には、このようなコンペに参加する建築家にも疑問すら感じます。

このような環境で設計された作品は「建物として評価できても、住宅として評価できない」といえましょう。

私は、デザインされた住宅が悪いといっているわけではありません。
デザインは住む方の生活スタイルや、住環境、気候風土を取り入れた空間機能を基に、考えるべきものだと思っています。

私は設計するにあたり、発想が貧困なせいか、必ず現地を訪問し建物をイメージします。
イメージが沸かなければ、周囲をウロウロしたりすると必ず建物に対しての発見がありますよ。

晴れてる日と大雨の日の周囲や敷地の状況の違いなども知る必要がありますし、夜間にウロウロして、不審尋問を受けたこともありました。

どうしても、設計、デザインという言葉に憧れをもってしまう傾向があるみたいです。
こだわったデザインの設計の家がほしい、そこに自分の家を複数の建築家が設計してくれる競争コンペ、ネットで手軽に参加できる、といったところに落とし穴が待っていますよ。

建築を志したとき、「設計は住宅に始まり住宅で終わる」という言葉をいわれました。

設計の道に入ると、最初の課題は住宅ですから、安易に取り組みやすい建築物ですが、ビルや公共施設、商業建築といった「人を収容するだけの建物」と違って、「人の生活基盤となる生活空間」を設計するということは、それだけ奥が深いということです。

今回はネットコンペクレーム相談から、同じような犠牲者が出ないように、相談者の方には申し訳ありませんが、あえて書きました。 この場をかりてお詫び申し上げます。

  





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2009/11/18(水) 11:13:33 | コンペのポータルサイト「コンペナビ」 世界のコンペ、コンクール、コンテスト、公募を一発検索
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