HOME > 住宅設計 > 吹抜けの手摺高?

室内吹抜け部の2階手摺高はおかしな話ですが、専門家でも様々な説があります。
それは、屋外バルコニーなどの手摺高は1.1m以上と規定されていますが、屋内になると特に明確な規定がないからです。
人によっては「吹抜け部は外部バルコニーと同じ考えで1.1m以上」と言う人もいれば、「屋内は外部の規定は別で0.9〜1m高で大丈夫」と言う人もいます。
なぜこのような2つの説があるかと言うと、建築基準法令126条に「2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手摺、壁を設けなければならない。」と表示されているからです。
それでは吹抜けに面する階段や2階廊下腰壁などは「その他これに類するもの」に該当するのかといううと、明確な判断規定のない「グレーゾーン」となっており、いまだに様々な説を聞きます。
私は以前まで、建築基準法を読むと2階吹抜け手摺高は1.1m以上と言う説で仕事をしていましたが、実際に2階の吹抜け部に1.1m 以上の手摺や腰壁を設置すると、2階に立つと手摺により空間が圧迫され、1階から見ると手摺りや腰壁が異常に高く見えます。
ところがある日を境に吹抜け部の、手摺や腰壁の高さは0.9mで統一することにしました。
それはお客様にこう言われたのがきっかけです。
「吹抜けの腰壁が1.1m以上では高すぎてバランスが悪い、ハウスメーカーの展示場は0.9mでしたよ」 確かにハウスメーカーの展示所や写真などを見ると、高さのバランスがよく1.1m以上ないのは計測しなくてもわかります。
だからと言って完了検査で審査が通らなければ大変ですから、施主に「それでは腰壁の高さは0.9mとして、もし検査でそれが違反と指摘されれば、その上部に手摺を回すことで対処しましょう」という判断になりました。
私自身もこの件は明確にしておきたかったので、どのように判断されるか検査が楽しみでした。
しかし、検査では特に何も指摘されません、私はあえて「この高さで問題はないのですか?」と聞いてみると、「それは住宅の内部ですから・・・」と明確な返事がなく、ウヤムヤにされてしまいました。
建築基準法でいっている「その他これに類するもの」の判断を、行政側ももてあましているようです。
だからと言って、手摺の高さは安全に関するもんだいですから、一個人の設計士の判断で決めるのもおかしな話ですよね。
こんな調子で今だにこの件に関しては、すっきりとした解釈が聞こえてきません。
今では、室内吹き抜け部の手摺高が1.1m以下の建物で、手摺高が原因となる社会的な問題が起きない限り0.9mでも大丈夫と判断しています。
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