
長期優良住宅が各建築業者も力を入れ、着工棟数を伸ばしているようです。
また、様々な優遇措置があり、それも原因と考えれれます。
私のブログでも長期優良住宅に関しては、多くの情報を伝えていますが、ここにきて疑問に感じている点があります。
それは、本当の情報を伝達され、施主が理解して長期優良住宅を選択しているのかです。
長期優良住宅の設計書類を提出し、適合証明書が発行されれば後は安心というだけではダメなのです。
長期優良住宅は適合証明書が発行されれば、肝心の施工に対する検査は何もありません。
悪くとらえれば「申請がOKなら、基準に適していない施工であってもバレない」ということですよね。
これでは「適合証明書に合致した施工が出来ているかどうか施主が判断しろ」といってるのと同じで、観点を替えれば客の気持を煽るだけの「ザル法」とも考えられます。
また、「最低10年に1回、30年間はメンテナンスをしなければいけない」となっています。
このメンテナンスは建築主が自分で何とかしないといけないのですが、結局、建築業者や設計事務所などに依頼するようになるでしょう。
木造住宅でしたら、シロアリ処理の保証は5年ですから、五年ごとに業者に工事(10万円程度)を委託しなければいけません。
これらの費用は、すべて施主負担となります。
また家のメンテナンス経歴を「いつ誰がどんな点検をして、不具合があった箇所はどういう対応をしたか」というものを、「家歴書」として残さなければならず、違反すると30万円の罰則があります。しかし、その場合の調査はどのようにして、違反の場合だれが支払うのか・・・?
最近は、誰もが長期優良住宅と口をそろえるように言いますが、住宅ローンを長期に組んで、生活費をぎりぎりに切り詰めた状態で、上記のような維持管理ができるのでしょうか?
確かに通常建っている家よりも良い家は手に入るでしょうが、このような説明がきちんとされ、施主が理解して対応しているのでしょうか?
何となく、ハウスメーカーは不景気対策の強力な武器として利用し、ユーザーは長期優良というネーミングイメージで採用してはいないでしょうか?
長期優良住宅は、ただ単に長持ちする良い住宅が出来るのではなく、長期に渡って維持管理が出来ることを条件に建てる家なのです。
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