HOME > 住宅設計 > 高齢者対応住宅

高齢者が同居している家庭だけでなく、住まいを建てる時の年齢が若くても、必ずおとずれる高齢時のことも念頭において計画しておくことが大切です。
私の家は25年以前に自分で設計して建てましたが、敷地形状を利用して、中二階に浴室と脱衣洗面所、2階使用のトイレを設け下が車庫という構造でした。
浴室の窓を開けて入浴しても道路を歩く人や隣家からの視線を気にすることなく自分でも気に入ってましたが、母が車いす生活となり浴室と脱衣洗面所を1階に造り直しトイレを改造する大工事となってしまいました。
若いときは将来の高齢時にどのような生活になっているかは想定できません。
最近は2階にLDK、浴室、洗面所などを設け、1階は寝室というプランを持ち込む人が多くなりました 。
このような場合、私の事例を出して高齢時にどう対処するのかのを検討項目の一つに加えて再検討をお願いしています。
このようなプランは将来を考えた場合、ホームエレベーターなども必要でしょう。
ここでは、高齢者がいる場合の住宅設計の留意点を書いていきます。
■ 高齢者対応住宅の基本的な留意点
1,行動動線の床の対策
・高齢者になると下半身が衰え「すり足歩行」になり畳の縁にもつまずいてしまいますから
床の段差はなくし、段差を付ける場合は腰を掛けられるような段差にすることが大切です。
また、床材は滑りにくい床材を使用する。
2,補助設備
・階段、浴室、トイレ、玄関などは手摺りを設置し行動を補助する設備を付ける。
・通路や移動空間は高齢者の機能能力に応じて手摺りを付けるか、将来設置できるように
下地材を入れておくことが大切ですし、補助手摺り取り付けを考えて、通路、トイレ、浴室、
洗面所などのスペースは広く取る必要があります。
3、部屋の配置と構造
・日常の生活が楽に行えるように、高齢者寝室とトイレ、洗面、浴室などは近く配置する。
・部屋間や通路との温度差で、ヒートショックを起こさないないような構造が必要です。
・高齢者の使用する部屋の扉は、開閉の楽な軽い物にする。
4,簡易装置、器具
・設備器具の複雑なものは、誤操作を起こしやすいので極力使用しないようにする。
・指先の感覚も衰えて来ますので、照明スイッチなどもワイドプレートを使用する。
・一般的に高齢者の場合、20代と比較して3倍の明るさが必要といわれていますから、
高齢者が使用する空間の照明は出来るだけ明るくして下さい。
・水栓やドアのハンドルは回転式ではなく、レバー式を使用する。
・緊急時に備えブザーを設置するか携帯させる。
■ 部屋別計画
1、台所
・ 高齢者が台所を使用する場合は、 調理器具は火を使わない
IHヒーターなどにする。
また、調理台の高さやなどにも注意し、椅子に座って調理できるようにする
方法も良い。
2、洗面所
・洗面化粧台も椅子に座って使用出来るようにする。
3、浴室
・浴室扉の明り取りガラスは、アクリルガラスなどの割れにくいものにする。
・浴室内の移動、浴槽の出入りには補助手すりを設置し、浴槽はまたぎやすい高さにする。
また、腰掛けを設置するなどして浴槽の出入りを補助するのも良い方法です。
入浴が出来ない高齢者には、座って使う入浴効果のあるシャワーもあります。
高齢者対応住宅のまとめとして、現在の身体機能低下が軽くても介護を想定した広いスペースを確保しておく必要があります。
また、高齢者のプライバシーや家族とのコミュニケーションも十分に検討して計画してください。
高齢者対応住宅計画の上で予算面の援助として、助成金制度や設備の貸与えなどの制度を設けている行政もありますので、大いに利用してください。
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